Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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いぼ

童話集 ごんぎつね|最後の胡弓ひき ほか十四編

新美 南吉

Lesen Sie 童話集 ごんぎつね|最後の胡弓ひき ほか十四編 (いぼ) von Niimi Nankichi (新美 南吉) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 14.278 Zeichen · 30 Bildschirme

Aozora Bunko

」

「うふん。」

と、松吉は鼻をならしました。しかし、帰りはもらったおだちんで、電車に乗ることができると思って、わずかに心をなぐさめました。

松吉と杉作は、ぼうしをかむらないで家を出ました。ぼうしをかむって町へいくと、町の子どもが徽章を見て、松吉、杉作がいなかからきたことを、さとるにちがいありません。それが、ふたりはいやだったのです。

ふたりが八幡さまの石鳥居の前を通りかかると、そこで、こまを持って、ひとりでしょぼんとしていたけん坊が、

「杉、どこへいくで、遊ぼかよ。」

と、声をかけました。

杉作は、

「おれたち、町へいくんだもん。」

と、いいました。そしてふたりは、新しい幸福にむかって進んでいく人のように、わき目もふらないですぎていきました。

けん坊は、はねとばされた子ねこのような顔をして、ふたりを見送っていました。

村を出てしまったころに、松吉は、じぶんの右手がいたんでいることに、気がつきました。見ると、重箱が右手に持たれているのでした。

ちょうど、うまいぐあいに、一メートルぐらいの竹切れが、道ばたに落ちていました。ふたりはその竹を、風呂敷の結びめの下に通して、ふたりでさげていくことにしました。